かわら版Media
4月1日 日本の再保険更改
再保険
再保険市場の厳しい状況は日本にも伝えられており、どのような結果になるのか更改交渉中は様々な思惑が飛び交いました。ただ、厳しい状況ではありましたが、欧米の条件変更ほどではなかったのではないかという印象です。
財物保険
更改交渉中には「損害保険会社の超過型再保険のコストが20%程度の上昇幅で提示されている。」との話が出ていました。
また再保険会社自身が自らのリスクヘッジである再々保険契約の条件交渉に難航し、条件が確定するまでは再保険条件が出せないとの話も聞こえてきました。
日本においては2018年、2019年と続けて台風による多額の再保険金回収があったため、損害保険会社は再保険料の引き上げに応じてきました。その経緯や継続的な契約関係が条件の上昇幅を抑えられた要因とされています。
結果的には契約により違いはありますが、上昇幅は風水災で5%程度、地震は3%程度で収まったと伝えられています。
これから考えられる方策
再保険市場の厳しい状況はしばらく続くと考えられます。
更改が終わったばかりではありますが、皆様には早い段階で検討を始めていただきたい内容をいくつかお知らせします。
1. 元受保険条件の検討
火災保険の保険料率は2014年から昨年まで4回見直しされ料率が上げられています。
家財保険は風水災の影響が火災保険に比較して限定的ですが、インフレの影響を確認しながら料率改定を検討されてはいかがでしょうか。
2. 保有割合の検討
保有割合を増やすことはできないか検討してみてはいかがでしょうか。
出再割合を下げることは、再保険会社には出再会社が該当契約の保険金支払いを今まで以上に精査するメッセージとして受け取られます。
逆に出再割合が高ければ、再保険金回収を見越して支払いに寛容になっているのではないかとの疑念を招きかねません。
3. 出再方針
日本の損害保険会社が今回の更新の影響を抑えられた要因に継続的な関係の維持がありました。
特に比例再保険契約においては条件を含め継続されるというのが基本的な考え方です。
ソフトマーケットでは「誰かが引き受けてくれる」という安心感がありますが、ハードマーケットでは引き受け手が現れないことも考えられます。
実際に今回新たな契約の照会をしても断られるケースがいくつかありました。毎年再保険会社を変える取引を続けていますとハードマーケット状況下では引き受けを拒絶されたり、厳しい条件を受け入れざるをえない結果になる可能性が高いです。
一方で、引き受けの割合が1社に集中している場合はその再保険会社の引き受け方針の変化などにより条件の大幅な見直しが伝えられる可能性が高まります。
リスク分散、また条件を比較するためにも、他の引き受け手を考えておく必要はあるかと思います。
再保険会社は限られたキャパシティをより収益性が高いと思われる契約に割り当てようとします。
選ばれるポートフォリオにしていくことがより有利な条件取得につながります。
弊社でもご希望に添えるよう、ご提案を準備いたします。ご相談ください。
2023年4月 記
貴社の課題をジャパン・リスク・スペシャリストにまずご相談ください。
当社の経験にもとづいた貴社にベストのご提案をいたします。
それぞれの会社、団体の課題は様々です。貴社の状況を伺い、ターゲットを確認させていただき、問題解決に向けて対応策をご提案します。当社が手がけているいくつものサービスメニュー、豊富な実績をもとに貴社にベストの方策をご提示し、実装いたします。
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